本記事は応用情報技術者試験用にRAIDの違いを覚書としてまとめました。
ググっても、あまりパッと見て理解できる表が見つからなかったので、メモ代わりとして自分の理解のために作ったものですが、もしよかったら参考にしてください。
RAIDの違いをまとめた表
RAIDの種類 | データ方式 | 冗長化方法 | 最低必要ディスク | 覚書コメント |
---|---|---|---|---|
RAID0 | ストライピング | ー | 2台 | 複数台にデータを分散するため、高速かつ大容量だが信頼性は低い。 |
RAID1 | ミラーリング | ミラーリング | 2台 | 複数台に同じデータを書き込むため、信頼性は高いが利便性性能は低い。 |
RAID2 | ストライピング | ハミング符号 <固定> | 5台 | RAID0にハミング符号を追加したもの。信頼性は高いが、速度は遅く必要なドライブが多いため、現在はほとんど使用されていない。 |
RAID3 | ストライピング | パリティ(ビット単位) <固定> | 3台 | 複数台のうち1台をパリティ専用ドライブとしたもの(ビット単位)。あまり使われない。 |
RAID4 | ストライピング | パリティ(ブロック単位) <固定> | 3台 | 複数台のうち1台をパリティ専用ドライブとしたもの(ブロック単位)。あまり使われない。 |
RAID5 | ストライピング | パリティ(ブロック単位) <分散> | 3台 | RAID4同様にブロック単位のパリティを使用するが、専用ドライブでなく複数台に分散してパリティを格納する。 |
RAID6 | ストライピング | パリティ(ブロック単位) <分散×2> | 4台 | 同時に2台故障したとき場合に備えて、RAID5がパリティ情報が1つであるのに対して、パリティを2種類作成し、信頼性を高めたもの。 |
RAID10 | ストライピング + ミラーリング | ミラーリング | 4台 | RAID0とRAID1を組み合わせたもの。つまりストライピングとミラーリングを両方行う。 |
参考情報
<コラム> 愛機HP Z640をRAID1からRAID0に変更
我が愛機HP Z640ワークステーションは、256GBのSSDが2枚搭載されているのですが、最初にRAID1で組んでしまったため、256GBしか容量が無くて困っていました。
そこで、SSDを増設することにしたのですが、そもそもサーバーとして使っているわけではないため、バックアップさえしっかり取っていればRAIDの必要性があまりありません。
また、使わないゴミデータが大量にあったので整理するのがめんどくさいので、RAIDを解除して、OSをクリーンインストールすることにしました。
そういうわけで、データ損失を気にせずディスクを触ることができる絶好の機会を得たため、せっかくなのでRAID1からRAID0に変更を試してみました。
RAID0は高速かつ大容量なのでは?
RAID0はデータを複数のディスクに分散して書き込むため、読み書き速度が速いです。さらにすべてのディスクの容量を合計して利用できるため、このケースではRAID0に変換するだけで容量問題は解決するし、速度は上がるし、最適解のように思えます。
しかし、RAID0は他のRAIDのように冗長性がないため、信頼性がかなり劣ります。RAID0を構成するディスクのうちどれか1つでも故障するとデータが失われてしまうらしいのです。
これはつまりRAID1よりも信頼性が劣るのはもちろんですが、通常のRAIDを組まないシステム(別々のディスクを別ドライブとして扱うシステム)に比べてもデータ消失のリスクが高いといえます。
また、RAID0は、2つのディスクを1つのドライブであるかのように扱うため、一度RAID0にしてしまうと、データを保持したまま、他のRAIDに変更することはできません。
RAID0にするのはめちゃくちゃ簡単だった
しかし、RAID1からRAID0への変換であれば既存データを保持できるので、SSD増設までの暫定対策として試しにやってみました。
このPCでは、RAID管理にインテル@ラビット・ストレージ・テクノロジーというソフトウェアを使用しており、このソフトの画面から「タイプの変更」でRAID0を選んであとは指示に従うだけでした。(画面のキャプチャーが無いため記憶で話してますのでちょっと違うかも、、、)
あとは今までRAID1でミラーリングとして使っていたディスクがディスク管理画面等で表示されるため、マウントしてやればOKでした。
実際にしばらくこの状態で使ってみましたが、体感できるほど速度が上がったため、この速度がでるならお金さえ許すなら、RAID10(上表参照)を構築したいなぁと感じました。
そしてRAID0を削除
あらかじめRufusでOSのインストール用のUSBメモリを作っておいたため、勇気を出してRAID解除をしました。
インテル@ラビット・ストレージ・テクノロジーはRAID BIOS?があって、起動時に[Ctrl] + [i]を押すとそれが立ち上がります。
立ち上がったら画面に従ってRAIDを削除するだけですが、通常のBIOS(UEFI)のほうもSATAの操作モードをRAIDからAHCI(Advanced Host Controller Interface)に変更し、これでRAID削除を無事完了しました。
次はソフトウェアRAIDとかも試してみたいなと思っていますが、ひとまずはRAIDなしで今は使っています。自分のケースしか分からず、申し訳ないですが、ご参考までに。