2/11公開【PDFの暗号化とデジタル署名を5分で理解(PDFelement編)】~PDF文書を守る機能について解説します~

【PDFの暗号化とデジタル署名を5分で理解(PDFelement編)】~PDF文書を守る機能について解説します~

PDFのデジタル署名ってしくみと操作方法がややこしくてちょっと敬遠してしまいませんか?

私は理解はしていたつもりですが、なるべく使いたくない機能だなと敬遠していました。
しかし、マイナンバーによる電子署名が世間で話題になったり、そもそも仕事で使うならもっとしっかり理解して使えるようにしておかないとダメだろうと感じて、学び直しをしました。そして実際にいろいろと調べてみると実はそれほど難しくないことに気づきました。

※マイナンバーによる電子署名は本記事で解説していません。

また、さまざまなWebアプリなど実際のPDF製品を触ってみると、無料でも十分なセキュリティを付与できるとわかったので今回はそのやり方についてご紹介します。

PDFの編集ソフトは様々ありますが、本記事では、有料製品にほぼ共通して備わっている「暗号化」「デジタル署名機能」についてPDFelementを使って操作説明しています。

免責事項

本記事はPDFelementの以下のバージョンを使って解説しています。
(2025年2月10日現在最新バージョンはv11です。一部の画像はv11でキャプチャーしました。)
ご使用のバージョンによって操作方法は異なりますのであらかじめご了承ください。

目次

PDFのセキュリティ機能とは

情報セキュリティの3要素といえば「機密性」「完全性」「可用性」(情報セキュリティ界隈では「CIA」と言われるやつ)ですが、PDFにおいてこの3要素に関する機能はどのように実現されているでしょうか。

PDFの「機密性」機能

PDFでの「機密性」はパスワード(暗号化)の機能がそれに該当します。また墨消しという(データから隠したい部分を消すことができる)機能もあります。(本記事では暗号化を紹介しています)

PDFの「完全性」機能

PDFにおいて「完全性」とは平たく言えばデータが改ざんされていないことを保証する機能ですが、これはデジタル証明書で付与します。(本記事では主にこの内容を紹介しています)

PDFの「可用性」機能

「可用性」はPDFデータが壊れたり、閲覧できなくなったりしない性能のことです。PDF/Aなどの規格準拠や最近ではクラウドでのデータ保管などが該当すると思います。

PDFを保護する方法

PDFの保護機能は一見複雑そうに見えますが、実はそれほど複雑ではなくて下記の表の内容さえ理解できればほぼ問題なく使えます。

いろいろ他にもセキュリティ機能があるので難しそうに感じてしまうのですが、概ね以下を知ってさえいれば、少なくとも個人でPDFを作成したり使用したりする分には困ることは無いと思います。

電子サイン

電子サインを登録する

つまりこれは単純に「認印」です。それぞれのアプリケーションにはだいたい注釈機能でサインや印影やロゴなどの画像を登録できる機能があります。

電子サインを使う

文書にパスワードをかける

文書にパスワードをかけて暗号化します。

暗号化レベルについて(AIによる生成表)
項目256 bit AES128 bit AES128 bit RC4
暗号タイプブロック暗号ブロック暗号ストリーム暗号
鍵長256ビット128ビット128ビット
ラウンド数14回10回該当なし
安全性量子コンピュータ時代にも耐性現在の技術で安全2015年以降非推奨
計算効率処理負荷高バランス良好高速だが脆弱
主な用途政府機密/軍事一般企業/通信過去のプロトコル

Self-sign証明書

これも「認印」レベルですが、公開鍵をPDFに埋め込み改ざんを防止します。
これにより少なくともデジタル署名した本人が発行したPDF文書であることは保証されます。

デジタルIDを作成する

STEP
[保護]→[電子署名]をクリック
STEP
[署名]→[デジタルID]→[追加]をクリック
STEP
[新しいデジタルIDを作成]→[次へ>]をクリック
STEP
[新しいPKCS#12デジタルIDファイル]か、[Windows証明書ストア]を選ぶ

さて、どちらを選ぶかですが、2つの違いを簡単に説明すると、
「PKCS#12」は自分でデジタルIDを管理して、「Windows証明書ストア」はWindowsに管理を任せるということです。
「PKCS#12」はデジタルIDファイルを持ち運べるけど、「Windows証明書ストア」は持ち運べません。

STEP
デジタルIDに登録する情報を入力する
STEP
[新しいPKCS#12デジタルIDファイル]を選んだ場合はデジタルIDファイルの保管場所とパスワードを入力
[新しいPKCS#12デジタルIDファイル]を選んだ場合はデジタルIDファイルの保管場所とパスワードを入力

デジタルIDで署名する

実際にデジタルIDで署名する方法(GIFアニメ)

認証局発行証明書

こちらは有料がほとんどですし、ややこしい設定が必要な場合が多いです。
当記事の範疇ではないので今回は割愛します。

ちなみに、マイナンバーによる電子署名はAdobe Acrobat ProのSignedPDFというプラグインで行えるようです。(筆者はまだ利用していませんが検証中です。記事にできるようになったら公開します)

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